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ポチの日常を毎日綴ってます

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座敷犬

私の考える普通の会話は、
「AはBだよね?」
と聞かれたら、その答えは、

「うん、Bだよ」
「ううん、Bじゃないよ」
「わからない」

この三つの選択肢のなかのどれかに分類される。



今朝、母に、
「AはBだよね?」
と聞いた。

「うん、Bだよ」
というから、その前提で話をしたら、どうも話がかみ合わない。
よくよく聞くと、Bじゃなかった。

「じゃあ、なんでBだって言ったの?」
と聞いたら、
「忘れてたの」

あ、そう。



次に母が、

「AがBなのはCだからよね」
と言った。
「でも、DはCだけど、Bじゃないよね」
と私が言った。
「そうねえ」
と、しっかり同意した後(ここで一度、同意したのよっ!)、
「やっぱり、AがBなのはCだからよね……」
と、うなずきながらお茶をすすった。

だから、そうじゃないって……
っていうか、何が言いたいんですかね?



さらに、母の部屋の片づけの件で、私が母に、
「AはBなの?」
と、母に確認した。
母は、
「うん、Bよ」
と答えた。で、それを前提で話をしたら、なんだか私の記憶とかみ合わない。
仕方がないので、事実を確認しに母の部屋にいったら、それはBじゃなかった。


今朝からここまで、とにかく聖霊と手をつないで、
母のいい加減さにいら立つ自分を、赦して委ねてがんばってきたつもりなのだが、
この三度めで、ぷちん、と何かが切れた音がして、

「Bじゃないじゃん! だから話が進まないんだよっ!」

と思わず叫んだ。



「だって、すぐBにするつもりだったんだもん」
「でもまだ、Bじゃないじゃんっ!」
「いいじゃないのぉ、私がやるんだから」
「いや、お母さんにやれって言ってるんじゃなくて、『Bか、Bじゃないか』を確認したかったんだってば!まだBじゃないのに、Bだって言わないでよ!」
「わかったってばぁ、すぐにやるわよ」
「だから、やる、やらないの話じゃなくて……!」

もう、あまりのことに、笑いださずにはいられなくなってしまった。
ああ、もう、我慢できない……!!


会話をしてるんだから、聞かれたことにちゃんと答えてよ、犬だねって言いながら猫の話をするような話し方はやめて、あなたが毎回、いい加減な返事をするから、その分を私が考えて、つじつまを合わせなきゃいけなくなるんじゃないのさ、人の頭を使わないで、自分の頭を使いなさいっつーの、大体お母さんは、昔から……


私が座敷犬のごとくギャンギャン叫ぶと、母は、ふうっと、ため息をつきながら、こう言った。

「ああもう、お前があんまりうるさく言うから、お母さん、わかんなくなっちゃたわ」

……あ、チャラにしやがった。



「お茶飲む?」
「……うん、下さい」


母が淹れてくれたお茶を飲みながら、ふと気付いた。
要するに私は、自分の投影が、ここまで非論理的であること、いや、非論理的である以前に、論理を無視していることが赦せないんだ。


論理ねえ。

……べつにいいじゃん。
この世界は実にロジカルに作られているけれど、それ自体に何の意味もない上に、それを逆手にとって解体するにしたって、私が理解できる範囲なんて、私の思考が及ぶ範囲でしかないんだ。それをどんなにきちんと整理したからって、見えてないものがたくさんある以上、出来の悪い推理小説の謎解きみたいに、
「それ、書いてなかったじゃん! わかるわけねーよ!」
なんていうオチになるだけだ。
重々わかってるくせに、まだこんなことにしがみつくかねえ……。

論理的だと、頭がよさそう。
論理的だと、この世界をコントロールできそうな気がしてくる。
論理的だと、自分に責任を持ってる感じがする。

ずずずっ……

ああ、お茶がうまい。



あー。あほらし。


「なんか甘いもん、なかったかしらね」
と、母が言う。
「ラスクならあるけど」
「あんこがいいわ」
「ないですよー……」
「あら、そう(ぷんっ)」


そこで、ぷんってされてもねえ(笑)


母との話がわからなければ、聖霊に聞けばいいんだよな。
うん、そうしよう。


……でもね、自分の内側の世界を整理するためには、論理は必要。
エゴの子であったときのデータを綺麗に整理して、清算しないとね。
そうじゃないと同じ事を繰り返す。
でもその論理は、構築のための論理じゃなくて、解体のための論理だから、
私が「大好きな」論理とは、目的もベクトルも違うわけだ。

神の子は、非論理的なんじゃなくて、論理が要らないんだよね。
論理が要らなくなって、はじめて、この世界の論理を超えられる。
それは、私が母をどう見るかにかかってるわけだ。

あ、ちょっとすっきり……。

「お茶、おかわり~」
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